RENAULT Twingo


RENAULTの末弟・生きながらえたには訳がある?

90年代前半に発表されたルノー トゥインゴ。実はルノーのモノスペース論の一部だったことはご存じでしょうか?
ルノーデザインの80年代の""に、エスパス等に混じってすでにトゥインゴらしき絵が混ざってる。

確かに、初期トゥインゴのオプションホイールに、確かEspaceという名称で、Espaceにも似合いそうな(でもサイズが違いますが)アルミホイールが存在していた。

はさておき、なぜトゥインゴがモノスペースか・・・

モノスペースという考え方は所謂一般的な"ワンボックス"とは全く異なり、ボディーの大きさやドアの枚数は問わない。いかに車室を効率的に使って、Reduce to the Max(これはSmartのキャッチフレーズ)を目指すか、ということではないかと。

ベストセラーだっだルノー サンクの跡継ぎ、と結果としてなったトゥインゴは、その理論を確実に引き継ぎ、車輪を四隅に配置し、車室を最大限に稼ぎ、ルノーお約束のデカいガラスをはめて、車内も4人が最低限快適に座れるスペースを確保して・・を確実に満たしている。
外寸は実は当時のClio/Luteciaに非常に近い、が、車内の広さは実はトゥインゴの方が広いのではないか?というくらい。スライド・リクライニングするリアシートを活用すれば、4人乗ってのドライブから、椅子をのばして車内でのんびり、果ては椅子たたんでの荷物満載までこなしてくれる。なんと合理的。

その合理的、はエンジンにも至り、当時は1.2のOHV、サンク譲りのエンジンを搭載。パワーこそないがトルクはそこそこで、1t以下の車重なら充分とはいかないまでも納得いく動力性能をもたらしてくれる。
このエンジン、OHVという型式が旧い、が、熟成どころではない爛熟なエンジン。水と油が入っていればそうそう壊れることの少ない大衆車としては絶品なエンジン。併せて、燃費の良さも兼ね備える。乗り方にも依るが、高速走行だったらリッターあたり10Km台後半をマークすることもしばしば。

当初は、快適装備もオプションで、パワーウィンドゥ集中ドアロックは設定すらない、だったが、合理性を尊ぶフランス人に受けて、かなりのセールスを記録する。
日本では、この当時の車輌は並行輸入でしか存在しない。(はず。)

その後、仕様変更の際に、ボディーカラー・内装色の変更と同時に、パワーウィンドウ、集中ドアロック等が装備されたPackと、自動クラッチを兼ね備えたEASYが登場、そのころから日本へはヤ@セ系フランスモータースによって輸入が開始された。

その後、パワーステアリングの装備、再度ボディーカラーの変更、エンジンのシングルカム化に至る。(順番は自信ないですが。)

シングルカム化したと同時に、排気量を若干キャパシティーダウン。やはりルノーは、"これでよい"と思ってる。
当初の経済性を優先したんでしょうね。

そのころか、欧州ではオートマチック車が設定された。が、むこうのひとこういった小さいクルマをパワーロスのあるオートマチックで乗る、という風習がなかった。よってあんまし売れなかったらしい。エアーコンディショナーがオプションですら指定できなかった、というのが一因かとは思うが、いや向こうの人エアコンなしはあり得る、人たちなので・・・あんまそれが理由じゃないでしょうね。そもそも小排気量車にオートマチックでパワーロス、そこにエアコンでより走らないくるまにしてしまうのもどうかと・・・ってことでしょうか。

逆に、自動クラッチのEASYは好調であった様子。EASYは、システム的には至極簡単、トランスミッションはマニュアルのまま、クラッチ操作のみ自動で行うシステム。だからオートマチックと比べても、パワーロスは殆どない。動力性能的にはマニュアル車と同じ。
ただ、いかんせんクラッチ操作を機械が行う、ということが、どういう結果をもたらすか。そもそもマニュアル車に乗っていた人がEASYに乗れば、自ずとクラッチに負担をかけない乗り方になる。無闇に半クラッチや、2速発信を繰り返したりすればクラッチ板が摩耗する。渋滞時にクラッチを踏み続けていれば左足が疲れる。だからシフトをニュートラルにする、等々。
機械も摩耗します。EASYのシステムは、電気ポンプで発生した油圧を蓄圧機に蓄えて、その反発力でクラッチを切る、ということ。すなわち、人間の足で疲れることは蓄圧機とポンプにも負担がかかる。人間の足は休憩すれば復活するが、機械は限度を超えれば交換せざるを得ない。

Do not hesitate to MAINTENANCE the mechanism.
メンテナンスとは維持することなり。

と、そのEASYシステム、機械に合わせることと維持することが苦手な日本人には向かなかったらしく、日本では不評のようです。ちゃんとしてればカナーリ愉しいのにね。

で、その後の仕様変更で、EASYに代わりQuickShift5が登場します。これはやはり基本はマニュアルのトランスミッション、そこに自動クラッチ、自動変速機能を持たせたもの。断続機(クラッチ)特有のギクシャク感は多少あれど、年々よくなってきました。今やふつうのオートマチックに近づいてきました。お気楽に乗れるトゥインゴ、がやっと来た、のか?

その後、ついにトゥインゴにも近代化の波が?ツインカムのエンジンを搭載するようになって、充分すぎる(というか、日本人的には妥当?)動力性能を得るに至りました。
もしかしたら、ツインカム化とQS5の登場は逆だったかもしれません。違ったらごめんなさい。

が、そのころに日本では、ヤ@セ系フランスモータースがお約束の5年で輸入業務から撤退、ルノージャポンに輸入業務が移行しましたが、既存のルノーが本当に好きなルノー取扱店を蔑ろにしてニッ@ン系を優先したのが災いしたのか、そもそも日本人受けする車種がなかったのか、特にTwingoでは目新しさに欠けたのか、で、セールス的には伸び悩んで、結果、輸入中止、で現在へ至りました。

だがトゥインゴはまだ生きている。一説には次期トゥインゴはニッサンと車台を共用するとか。さてどうなるかはルノーの都合、なので、ヒレラルキーの底辺の私たちでは想像の域を出ないのですが、'06年には?という噂もなんのその、欧州ではまだ作ってます。まだ売れてます。トゥインゴ恐るべし。

欧州で売っているのであれば、持ってくることは可能です。日本ではお役所の関係とコストを考慮すると、車種・エンジンが限定されます。1.2 16V(ツインカム)であれば・・・
• Expression
• Dynamique
• Alize
• Initiale
• Helios

がイけるでしょう。ただし問題はエアコン。Expression,Dyamique,Heliosにはエアコンが装備されず、オプション扱いです。エアコンと一言で言っても、オプションでつけるとなると割と高い。15万円ほどします。となると、エアコンが標準のAlize,Initialeとその他グレードの価格差が少なくなってしまいます。
実はカーステレオも下のグレードだとオプション。今時まぁCDつけたって3万もあれば足りますが・・・
フロアマットもなかったりしますよ。hebuのマットで1.6万くらいかなぁ?
結果、レザーシート装備、エアコン・カーステ等ほしいもの全部ある、の割と高くないのがInitiale、だったりします。

むはは、お好みのトゥインゴ選びに悩んで下さいぃ。

signale : 木 - 3月 23, 2006 a 11:33 午前          


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