PONTUSポータブルナビゲーション 実機試験


1台社用にしたので、その動作試験所感

動作環境
車両 RENAULT Express GTL
試験機 PONTUSポータブルナビゲーション
内蔵電池駆動 内蔵GPSアンテナ使用
同梱ホルダーによりフロントガラスに吸着・メーターパネル右上に設置
比較機 Panasonic DVDポータブルナビゲーション
シガーライター電源駆動 車両に既設のGPSアンテナ使用
既設専用ステーにてダッシュボード中央へ設置
試験行程 名古屋市中川区-三重県松阪市、約100Km
経路 一般道-東名阪-伊勢道-一般道
時間 18:00頃から20:00頃まで

出発当初に、同環境での比較(但し、PONTUSは内蔵バッテリー駆動)のため、暖機中に目的地設定。Panasonic(以下Paと略す。)は、電話番号検索が前提となっているため、住所での検索では松阪市以下の住所選択ができないため、松阪市主要部から手動での目的地設定となったので、割と難儀であった。(これが結果としてえらい目にあう。)PONTUS(以下POと略す。)は、松阪市**まで指定可能なため、目的地の最寄りまで指定可能。上記目的地指定に関しては、Paの場合は他機能で補完可能。だが、操作体系が単純な分、POの方が容易に思える。

目的地設定後、ルート案内開始。Poの方が多少動作が緩慢な所感はあるが、実用上差し支えないレベル。指示のルートを外れた場合のリルートも双方近似のタイミングで行う。同じくPoの方が緩慢な所感はあれど、概ね動作としては同じ。
地図表示は、双方殆ど同じレベル。Poはデーター数を削減しているのか、余計な表示(コンビニ等)が少なく、画面的にすっきりして判別しやすい。逆にPoは、急を要さない表示が多く画面上が煩雑。
画面サイズによる視認性の相違は、まず触れるべきは画面精細度の差。明らかにPOの方が画面の精細度が高い。一見細かそうに見える文字も判別可能。その分地図上の道路も細く表示するため、画面上はすっきりしていて結果として視認性が高い。Paは画面が荒い分文字が大きく表示され、結果として視認できる情報量に差は少ない気がする。
地図を細かくして行くに従って、Poは実は道も太くなっていく。考えてみれば当然の道理なのだが、POはそれほど太くならない。あくまで道は一本の線として表示される。
精細でコンパクトな分、POは運転手の近くへの設置が可能。逆にPaはセンターコンソール等、遠くからの視認性を考慮しつつ、その分精細度に欠ける、のか?

中川区内での移動の際、双方とも伊勢湾岸道方面への道案内をする。実車が東名阪に近づけども、当初は双方とも伊勢湾岸道を勧めたが、POが先に東名阪経由のルートにリルートした。その際のリルートに関しても、Paはリルートに際して頻繁に方向転換の指示をし、多くはUターンせよの指示で煩い。POはあまりそこまでの指示はせず、終始静かにリルートして、最終的には運転手の意向にあわせようとしている所感がある。これはあくまで個人的主観に基づくもの、ではあるが、実質の機能的には製造年次の差もあるので、概ね同等と考えて差質はないだろうという見解に至る。

道中、高速道路に乗った後に、普段常用しているPaは一般道優先に設定してあったため、高速道路上頻繁に高速を降りろと指示してきて、その設定を変えようにも走行中はその設定画面にまでたどり着けない。当方の操作習熟度の問題もあるが・・・POの方は、ルート設定する際に上記の設定を含む諸設定を確認できる画面になっているため、結果として単純な分操作が容易で確実な感触があった。

高速道路上の専用画面は、Paは地図等を表示して高機能な印象を受けるが、POはSA,PA,ICの情報をグラフィカルに表示するのみで、実質必要な情報を的確に伝えることに主眼をおいているように思えて好印象。分岐表示等も双方そつなくこなす。やはり使用上での差はほとんどないと思われる。

高速を降りた後も、音声案内、地図表示、現在位置の正確さ(マップマッチングも含む)は非常に適切。性能差はほとんどないように思われる。

が、先述の目的地設定の際に、Paの方は何を間違えたのか実際の目的地と異なる目的地に設定されていて、途中からのルート案内に相違が出てしまい、ルート試験としては不本意に終わる。
その後、POでのルート案内と、Paでの地図表示と比較しながら目的地まで至ったが、双方とも現在位置を誤認することもなく破綻なく目的地へ到着。

その後、市街地と郊外を1時間ほど走行したが、郊外の集落(正直、田舎の集落)内の道路も、POでも充分表示する。が、込み入った路地まではPOは表示しない。Paの方が地図情報は細かいのは明白である。が、実質支障はないと考えられる範囲である。

道中、渋滞を含めて約3時間、POは内蔵電池で全行程のルート案内を為し得た。

POに同梱されるクレードルと吸盤式ステーも、さほど振動に影響されることなく、脱落もなく、視認性等に一切影響しなかった。電源は今回は取らなかった(Paにシガーライターが占有されているため)が、実質結線はシガーライターのみなので、車内の美観にはさほど影響しない。逆にPaは、電源、GPSアンテナ等の配線が数本必要で、すべてをお手軽に撤去することは至難の業である。現に当該比較機も、車体側に諸配線と画面固定ステーが固定となっている。正直、月間数度しか稼働しないシステムが、日常での車内の美観を損ねていることは明白である。

総じて考えると、POの使うときだけくっつけて使う、という簡便性と、上述動作試験での実質の機能の差が少ないことから考えると、POを選ぶメリットは充分あると考える。

上記見解は、鈴木 章展の個人的主観に基づくもので、できる限り客観性を考慮しての見解ではあるが、すべてのヒトが同じ印象を持つとは保証できないので、あくまで一見解として捉えてください。文責は負いますが個人の評価に対する責は負いかねます。また批評論評には応じかねる場合がることをご了承ください。

signale a : 木 - 2月 23, 200608:05 午後        supérieure     


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