‘96 RENAULT Twingo Canvastop

  • ’96 RENAULT Twingo Canvastop
  • ハンドル位置 左ハンドル
  • トランスミッション 5速マニュアル
  • ドア枚数 3ドア
  • ボディーカラー イエロー
  • 走行距離 約87,000Km
  • 車検 H21/7
  • リサイクル料金 預託済
  • マッドガード・フォグランプ・devilマフラー・キャンバストップ・CDプレーヤー・リアスピーカー・リアクォーターガラスフィルム貼付済・ETC

当社比、マスターピースと呼ばれる大衆車、ってのがあります。

すっごいクルマで評価高いのはそこいらにいくらでも居ます。そういうのはきっとどこでも珍重されて、旧くなってもきっとダイジダイジに維持されて保管されてゆくのでしょう。
速いとかカッコイイとか・・・

でも、大衆車の場合、実は求められる内容、方向性がもっと多岐にわたります。
走る曲がる止まるが(特筆されなくとも)そつなくこなし、荷物も積めるヒトも乗れる、信頼性もあり、いろんなシチュエーションでなんなくコトをこなしてくれる。
そういうクルマが、マスターピース、な大衆車です。

過去、そう呼ばれる大衆車は多々います。あくまで当社比ですが、シトロエン2CV、AX、ルノー4、5、 シュペール5、フィアットパンダ、ウーノ,その他いろいろ。各社各車、熟慮の末生み出されたクルマなので、みんなそれぞれいいところを持っています。が、今のご時世、我慢が強いられざるを得ない部分があるのも事実・・・

その中で、年式もそう旧くなく、今のご時世でも引け目を感じずに、大層な我慢をせずに乗れる大衆車、となると・・・

ルノー トゥインゴ

そこそこのボディの四隅にタイヤを押しやって、フロントガラスを寝かせて車室を稼ぐ手法、80年代後半
からルノー(マトラ)が暖めていたモノスペースコンセプト、ルノーエスパスで日の目を見たそのコンセプトを、ルノーは果敢にもシュペール5の後継たるトゥインゴに持ち込みました。
だから、ボディサイズから想像できないくらいの車室スペース。シート倒せば横になれるくらい。リアシートも各々可倒して、前後スライドも可能。こんなシートをこのカテゴリーのクルマに用いたという時点で、他に類をみないこと。だってちっこいクルマは安く簡素に、が各メーカーの命題なんだから。

で、エンジンは、ルノーお得意の(だった)、OHVエンジン。旧式ながら耐久性には特筆モノのこのエンジンは、源流を辿ると4以前まで遡ってしまう、伝統の大衆車エンジン。それを敢えて排気量抑えめの1.2Lを搭載。これは多分トゥインゴにそこまでの動力性能を求めず、経済性と利便性と耐久性を鑑みた結果、なのだろうと。実際、水と油が入ってればまず動く。その辺りを世話しておいて、たまに点火系を含む消耗品を点検して適宜交換しておけば、まずエンジン掛かって動く。

それにギア比を熟慮したマニュアルトランスミッション。このギア比が秀逸。街乗りは3速あたりで適宜にこなし、国道クラスで4速、高速で5速と至って合理的、また前述のOHVエンジンのフレキシブルさに相まって、速くはないけど充分じゃんと思わせる動力性能を為し得ています。

足回りはルノー特有の粘る足を、シュペール5をたたき台にしてより煮詰めた、簡便且つ耐久性に優れ、街乗りから高速道路まで充分に賄える足を持たせる。

もうこの時点で大衆車のなんたるか、何が必要で何が無駄かを熟知してないと出来ない合理性がここにあるとご理解いただけるかと。

そこに、大衆車として何が最低限必要かを考えた結果のデザイン。内装のプラスチックはプラスチックです。がんばって他の素材を真似るのはやめましょう。鉄板は鉄板です。出てて何が悪い?一般的な考えの逆を、デザインの妙を以て収めてしまった内装。

これだけ熟慮された大衆車ってなかなかない、と思います。

そんなトゥインゴは、デビュー時にはエアコンも集中ドアロックもキーレスエントリーもなく、ほんとに素のトゥインゴでした。その後それら快適装備を備えたパックが新設され、その後驚愕の合理性をもったイージーが追加されました。

元来動力性能は合理的な最低限を狙ったトゥインゴに、パワーロスの大きいオートマチックトランスミッションを積むことは愚の骨頂、とことん走らない車になっちゃう。でもお気楽に乗りたい人もいる。じゃあ、クラッチを自動にして2ペダルでシフトチェンジだけはしてねのシステムを用いた、のがイージーです。

目の付け所はよかった。が、巷の理解が得られずに、オートマチックと同じように乗りたい人がこれを選んでしまい、イージーとして想定されていない使い方をされて、多くのイージーが故障を抱え、鬼の首取ったかな言われ方をして悪評高いシステムとされてしまいました。
が、私は、イージーはマニュアルを乗れるヒトがお気楽に乗ろうと思って乗ると、案外いいシステムで、言われるほど壊れるモノじゃないと未だ信じていますがね。

イージーのシステムが問題を抱えると、大抵の場合その構造の複雑さと調整の難しさ、電動ポンプと油圧蓄圧器を以てクラッチを断続させるシステムであるから、ある程度の消耗度合いを以て一式交換となり得る。また、機械ごときのクラッチ操作は人間より上手いわけはない。当然クラッチ板の摩耗が進み、ある限度を以てシステムはその自己の持つ調整許容範囲を超える。

その辺りの問題を抱えた際に、幸いなことにクラッチの操作系以降の、クラッチ自体、その向こうのトランスミッション・エンジンは、通常のマニュアルクラッチと大きな差がない構造を逆手にとって、イージーのシステムを取っ払ってクラッチペダルを設置しワイヤーを取り廻して、マニュアル化する例も少なからず。

や、私はモノをモノとして、致命的欠陥があるならいざ知らず、イージーはそれ相応のつきあい方をすれば致命的じゃないと思ってますので、イージーはイージーとして維持管理することをまずはお勧めしますが、そうやって通常のクラッチ化するのもアリだと思いますよ。
元来、左ハンドルマニュアル原理主義者なので。

で、当該車。その、イージーを撤去した個体です。だから本来の名称では、TwingoとCanvastopの間にPack(MT)なりEASY(イージー)が入るのですが、省略しました。
リアゲートのステッカーはEASYになってますよぅ。

黄色のボディにキャンバストップ、フォグランプ付。これって確かこの当時限定車にあった装備だったんじゃなかろうか?
イージーのみであった雲柄シート、この時点でなかなかいい雰囲気醸し出しています。

惜しむらくは各部の経年劣化と、クラッチの摩耗。多分この辺がイージーを諦めた元凶かと。でも普通のクラッチにすればまだまだイけるしね。

燃料フィラーキャップのフラップが黒い。多分無塗装。黄色のボディに黒いフラップ。有頂天仕様。ルーフがキャンバスでまた黒いのでより有頂天チックかと。だいたい元ネタ誰も知らない。(笑)
塗る場合は別途ご指示下さい。

画像だと、ホイールキャップが白く塗られていますが、現在は普通のシルバーものがついています。白いホイルキャップはお好みで差し上げます。

devilマフラー、輸入元の撤退により手に入らなくなって久しい。仏車といえばdevilだと思うのにぃ。どっかまた輸入してくんないかしらん、の逸品。

運転席のタバコの焦げ、外板の擦り傷、右ドアの塗装劣化、フロアマットがTwingo用じゃない他車用流用、等々、年式からすれば瑕疵の枚挙に暇はないのはお察しいただける通り。
だが、その分安価に乗り出せるというのも事実。

こんなことまでやって仕上げてるわけで・・・こないだお約束のディストリビューターキャップとローター換えてみたり・・・そのままって訳じゃないですよ、クルマ屋なので。

まだまだ働いていただきます。大衆車実用車のマスターピースであるところのトゥインゴ。
その合理性を体感しつつ、乗り倒してみたい方、是非何卒。

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