調子よくてアタリマエ

と言われてしまうと元も子もなく徒労感に終わってしまう。

いや、とある車がね、預かったときはとてつもなく調子悪くて・・・
で、次の日には全く以て快調至極。

ま、たまにあることで。不定愁訴ってなもんで。

で、テスター繋いでみたら、1番2番のイグニッションコイルが断線短絡の過去履歴有り、って出るわけですわ。現行のエラー(フォルト)はなしと。

まぁ、看過できるモノではないし、実際症状を確認してるわけだから、換えてみましょうと。

イグニッションコイルを換えてみて、昨日今日と、症状が出そうな環境を再現しようとしのごのやるわけですが・・・
大抵、イグニッションコイルなぞ、カンカンに暖まったときにダメになるとか、そういう類のトラブルがあるので、アイドリングで放置してみたり意味もなく走り回ってみたりとか、ちょっと時間置いてみるとか、しのごのしのごの・・・

で、調子いいんですわ。

多分、いいんでしょう。テスターもなーも言わんし。換えた以降エラー(フォルト)出ないし。

よかったね。直ったと思われます。

他の案件で、ある車、冷えてるときに非常に調子悪い。暖まったら、フツーに乗れる・・・

で、テスター繋いでみると、マニフォールド圧センサーが断線短絡の過去履歴有り、って出るわけですわ。しかもそれが現行のエラー(フォルト)だと。

そりゃ換えてみるようですな。

一応念のため、マニフォールド圧センサーの数値見てみると、動きゃしない。外気圧センサーも動かない。そらあたりまえだ。でも、マニ圧はアクセル開度等で変遷してくれないとおかしいでしょうに・・・

で、換えたら、好調になりました。よかったね。

と、そういえば、他の車でもこんなのあったぞ・・・

そのコの場合は、フォルト一切でない。でも症状として現実出てる。念のために見たらマニ圧数値は変遷しなかった・・・

んー、多分やっぱしコレなんだろうなぁ・・・と。

換えてみましょうねぃ。

そう、だから・・・

テスターも全幅の信頼を置けるモノじゃないです。あくまで、機械語を人間がわかるように表してくれるだけ、機械と人間のInterpreterでしかないわけで・・・
よくあるが、機械はそれをFault(Error)としてないが、現実問題実際起こってる現象はエラーでしょう!みたいな。
それはその情報を基に、人間が解釈して解明していかなきゃならない。
そうそう、それでなんでも考えずに直るモノなら、僕らこんな苦労しませんよってに。

結局、なにが一番堅いかというと、道具の適切な使い方と、経験則と、理屈。

はさておき・・・

以下は、上記各車とは全く関係ないです。ましてやオーナーさん皆様は非常に理解いただけてると思いますので。

というこの間の紆余曲折と悩んだ過程と、その症状を再現させようと色々やって、OKでしょうに至るその努力と、頭廻すのは、クルマ屋の業務としては基本的なことな訳で。

でも、それが、モノ換えたり細工したりして明らかによくなったってのはやってるヒトも充実感ある。
が、今回のように、症状でないよ。でもこれが疑わしい、裏取ってみたり色々参考になるモノつきあわせてその結果、換えてみようと換えて・・・
でも、従前と同じく調子いいわけですよ。

調子よくてアタリマエ~♪(Vibrastoneのノリで歌う。)

とまぁ、調子くれながらも、まぁ仕事進めていって、ある程度納得のいったところでオーナーさんの元に帰すのですが・・・

でも、オーナーさんからすると、きっと、やっぱし・・・

調子よくてアタリマエ!

なんでしょうね。

そうであるべき姿がアタリマエであれば、そこに戻るのもアタリマエで、そこに関わる手間やコストはないに越したことはない。

そりゃそうです。私もそんな無謀な納品書作るほど心臓強くない。でも、かかったコストとちょっと利益くらいは、ねぇ・・・私やメカニックの知恵なんて、タダといわれりゃタダですよ。

でも、ないのを、タダをアタリマエとされてしまうと、私どもご飯食えないんですよね・・・

じゃあ、壊れない消耗しないのをアタリマエとされちゃったひには・・・

すいません、相手は機械です。ほっといたって使ったって遅かれ早かれいつかは来ます。と私どもは思っていますので・・・

壊れない、消耗しないをアタリマエとされる場合は、他当たってください、と言わざるを得ないの、かも。

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3 Responses to “調子よくてアタリマエ”

  1. ohta より:

    中途半端な故障というのは手に負えません.でも,冷えているときに具合が悪い方がまだましです.出かけるかどうか,出かける前に決められるからです.温間でしか不具合がでないものの場合には,朝,出かけてしまいますから,出先で何ともならなくなります.一般に電気的な絶縁不良は温間で症状が悪化します.スタータモータやら点火コイルがそれです.たいてい再始動不可で帰れなくなります.修理に出しても,症状が再現されないとしばしば通告されます.ディーラでも不具合再現のために一時間も走るほどに暇ではないからです.ルノーのユニットイグナイタは数車種で大量にリコールになり,Sagem のものが Beru に交換されました.最近 VW もユニットイグナイタのリコールを出しました.さてどこが作った部品でしょうか.

    • そうなんですよねぇ。。。
      こわけちゃったものは気持ちよく直る直せる(はずな)んですが、微妙なのは釈然としない場合もあります。

      私も、やっぱしできてもアイドリングで放置してその後走ってみるとかくらいで、1時間乗ってくるってなかなか出来ないんですよねぇ・・・
      でも、なんとか出来る範囲で状況再現しようさせようと策は尽くしてはいるのです。

      多分、メーカーもマーケットのリサーチを基にあれこれ方策を考えている筈なのですが、筈だと思ってるのはヒエラルキーの底辺の我等だけなのか、なかなかねぇ・・・

      メーカー、やっぱ、世界に冠たる日本製が一番、であってほしいのですが、別に国産ブランドだから信頼性が高いってのは、最近になって根拠のない迷信な気がしないでもないです。
      最近のM@gnetti M@relliの製品、D@nsoって書いてあったり。でも中身同じだったり、なのでねぇ・・・
      国産のブランド名書いてあっても国産じゃないとか。

      よくわからないですねぇ・・・

      • ちなみに、壊れたらしく今日換えたMAPセンサーは、B@SCHらしく、独逸製でした。

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