【CROSS TALK】vive le minorité番外編 RENO DÉPÔTの西川くん

工場2651ヴィブルミノリテ5回目は、番外編として「RENO DÉPÔT完成記念! メカニック西川くんのヘンタイぶりに迫る!」をお届けします。いやいや、いきなり人をヘンタイ呼ばわりするのは、申し訳ないと思いつつ、これは私が人に贈る最大の賛辞なのでご容赦ください。若干、31歳でありながらそこらの30代前半のにーちゃんとは明らかに違う、底が浅いのか深いのかよく分からないながらも魅力的な彼に、これまでの足跡をインタビューしてきました。RENO DÉPÔTの写真もあわせてどうぞ!

工場内2652思いつきの行動は、吉!?

(10月某日、RENO DÉPÔTの2階にて)
Morita:まず、どっから聞こうかな……。高校はどこに行ってたんだっけ?
西川くん(以下敬称略):名古屋市立工業高校です。いちおう自動車科に通ってました。でも自動車科に入るまでは、クルマにぜんぜん興味がなかったんですよ。
Morita:アルバイトはなんかしてたの?
工場内2654西川:高校1年からガソリンスタンドでバイトしてましたね。まぁ、クルマ関係ってことで。3年間、やってたんですが、そこの店長のお兄さんがオメガに乗っていて。ガソリンスタンドに来るたびに何かパーツが変わってるんですよね。聞いてみるとディーラーで不用になった部品を付けてるんだ、とか。へぇ、ディーラーっていいなぁ、と単純に思いましたね。
Morita:もしかして、それでディーラーに行こうと思ったとか?
西川:正解(笑)。とりあえず家から国道一号線を東に行っYACCOオイル缶2655て、最初にあった輸入車のディーラーで働こうと。家が弥富だったんで、最初に見つけたのがブルーライオンだった。「メカ、いりませんかー?」って声をかけたんですけどね。いま思えば飛び込みで行く僕も僕ですが、それで雇ってくれたディーラーもディーラーですよね(笑)。
Morita:そこでは何年働いたの?
西川:6年……ですかね。そこでずっとプジョー車に触れていて、あるときふと「プジョーの生まれた国に行ってみたいなぁ」と思って。ワーキングホリデーを利用してフランスに行コンプレッサー2656きました。
Morita:これまた突然だなぁ。
西川:まぁ、思いつきですね(笑)。向こうではサンドニという街に滞在したんですが、半年間、仕事が見つからず、ようやく日系の人がやっている中古車屋さんにもぐりこむことができました。
Morita:フランス語は?
西川:当然、できませんよ(笑)。フランス語の日常会話本と辞書だけ、ですね。
Morita:チャレンジャーだなぁ!
事務所2653西川:周囲に日本語のできる人に恵まれていたのもありますが、まぁ、なんとかなりました。で、フランスで1年くらい働いて日本に帰ってきて、また以前いたガソリンスタンドに戻りました。でも結局1年もいなかったかなぁ。
Morita:その次は?
西川:それからトラックの運転手を1年くらいやりましたね。でも、身の危険を感じて辞めました。世の中のトラック運転手はすごいですよ。よくあんな過酷な仕事ができるなぁ、と思いますね。その後、半年トカゲ住処2657くらい遊んで。さすがにお金も尽きてきたんで、また以前のガソリンスタンドへ。そこであるとき用事があって陸運局に行ったときに、ブルーライオン時代に面識のあったすずきさんと出会ったんですよ。
Morita:なるほど。それでRENOで働くことになったんだね。
西川:そうですね。なんかあらためて振り返ってみると、相当いい加減ですね、僕(笑)。

振り返るときは壁際から。

自宅Morita:フランス渡航時代の話、おもしろそうなんでもうちょっと詳しく聞かせてくれる?
西川:さっきも言ったんですが、フランスではパリ北部のサンドニって街にいました。住まいを用意してくれる知り合いがいたんですが、何となく人に頼るのがイヤで自分で探そうと思ったんです。向こうにもジュンク堂があるんですが、あるときそこに立ち寄ったとき、店内の掲示板にたまたま1件貸家が出てたんです。日本円で7万円くらいだから安くていいなぁと思ってたら、偶然、僕の後ろにその貸主がいたんですよ(笑)。で、さっそく見に行くかってことになって連れていかれたのがサンドニの街。家は、まぁ、普通なんですが、安い理由が分かりました。サンドニはフランスの中でも治安の悪い場所だったんですよ。アラブやアフリカ系の移民が多くて、危険な匂いがプンプンする街でしたね。でも、住めば都っていうし、友達といっしょにルームシェアして貸りることにしました。
破壊されたドアMorita:危ない目に遭った?
西川:遭いましたよ(笑)。ある日、地下室で本を読んでたんですが、ドアがガタガタいうんで友達が帰ってきたと思って玄関まで上がっていったんです。そうしたらドアが半分しなっていて。誰かが外からバールのようなものでドアをこじ開けようとしてるんですよ! 何を言ったのか覚えてないんですが、とにかく叫びまくって。そしたら退散していきましたけどね(笑)。
Morita:強引な手口だねぇ。
西川:他にもありますよ。あるとき遊びから帰ってきたとき頑丈な鍵に、玄関にネジがいくつか落ちてたんですね。何のネジだろう? と思って家に入ってふと天井を見上げると、天窓が外れそうになってるんですよ。空き巣が天窓から侵入しようとしてたんですね。で、玄関の外にあったネジは天窓を外したときのネジだった(笑)。幸い、未遂に終わったみたいですけどね。
Morita:日本じゃ、あまり考えられないね。
西川:そうですねぇ。その事件後から街ですれ違う人みんなが犯罪者に見えてきて……(笑)。スリの危険もあるからほんとはよくないんですが、貴重品は持ち歩くよう天窓ダミーカメラにしました。あと、後ろに人影があると思って振り返るときは、壁側から振り返らないといかんのですよ。
Morita:え、どういうこと?
西川:たとえば、歩いている右側に壁があるとしますよね。で、後ろに気配を感じて振り返るときってたいてい壁のない左側から振り返りますよね?
Morita:そうだね。
西川:それだと後ろにいる人の発見が遅れるんです。何かしてやろうと思って近づいてくる人は、壁際に寄って迫ってきます。だから壁のあるほうから振り返るとすぐに発見できる。
Morita:へぇ~。そこまで気をつけないとダメなんだ。
西川:他にもリュックを背負って出かけるとき、リュックのチャックは必ずいちばん下に持っていく、とか。上のほうにチャックがあると簡単に開けられて中の物を盗られちゃうんですよ。

フランス人は、牛乳パックをヨコに置く?

Morita:フランスでの食生活はどんな感じ? まさか毎日フランス料理みたいなのを食べてるとか?
西川:いやいや、毎日の食事は質素なもんですよ。バゲットに生ハムを和えたおかずみたいなもの、それにコーヒーとか炭酸水のペリエとか。ワインもよく飲みますね。フランス料理って日本でいう懐石料理みたいなものですから、日常では食べませんよ。
Morita:そりゃそうだよね。食料品はスーパーで買うんだよね?
西川:そうですね。めちゃめちゃデカいハイパーマーケットがあって、そこで調達してきます。おもしろかったのは、日本でもコーンフレークとかにオマケが付いてますが、サンドニのスーパーではそういうオマケの類が全部なくなってる(笑)。治安の悪さを象徴してますよね。
Morita:全部盗られちゃうんだ(笑)。
西川:そうそう。他にもレジに並んでいる途中で、買ったものをその場で食べちゃうとか(笑)。いちおうお金は払ってるみたいですけどね。
Morita:ガラが悪いなぁ(笑)。
牛乳西川:牛乳の消費期限もやたら長いんですよ。何ヶ月ももつものばかり。あ、そうそう。向こうの牛乳は日本でよく見る頭が三角になっている牛乳パックではなく、ほとんどが四角のパッケージなんですよ。で、開封後になぜかタテではなく、ヨコにして置くんですよね。言葉では説明しにくいんで、写真を見てもらうと分かるんですが……。なぜそうするのかは不明です(笑)。不明といえば、卵もみんな茶色のばっかりだったなぁ。白いのは見たことがない。あと、土地柄かもしれませんが、カルフールで売ってたビールはめちゃめちゃ安かったですよ。500ml缶で40円くらい。
Morita:発泡酒にしても安いね。向こうは魚とか生で食べるの?
西川:うーん、まずないですね。マグロもトロと赤身の部分の区別がないんですよ。トロの部分をちょうだいって言ってたら赤身と同じ値段で買えましたから。あ、でもクリスマス時期になるとスモークサーモンの特設コーナーができるくらいですから、半生の魚なら食べますかね。フランス人はスモークサーモンが大好きみたいです。朝市とかもおもしろいですよ。とにかく野菜の種類が日本の比じゃないくらい多い。レタスだけでも何種類もあるんですよ。巨大なピーマンとか。これで肉詰めしたらハンバーグ1個分くらい入るだろうってくらいデカいんです(笑)。

205Xs本物の羊飼いを見た!

Morita:向こうでクルマは?
西川:乗ってましたよ。最初は205Xsを買ったんですが、2日間でダメになっちゃいました。同居していた友達と一緒にフランス中部のディジョンという街に行って、その帰り道に高速道路でエンジンブロー。その後、今度は205XTを36ユーロで買って乗ってました。
Morita:旅行はしたの?
モナコ上り坂西川:しましたよ。そろそろ帰国しなければいけないという時期に、せっかくフランスに来たんだから1周してみようと思って。特にアルプス山脈周辺はすごくきれいでしたね。湖なんか、ものすごく水色で。なんかまじめに働くのがイヤになってくるような雄大さでした。あ、そうそう。そこで本物の羊飼いを見ましたよ! ほんとにペーターみたいなかっこうでした(笑)。
Morita:フランス1周はどれくらいの期間で?
西川:合計8日間ですね。途中、ドイツのケルンに寄ってサッカーのコンフェデレーションイム軍ルノー戦車カップを見たので、実際は7日間ですかね。ジーコ・ジャパンを応援してきました(笑)。
Morita:そっかぁ。そのフランス1周の旅が最後の思い出なんだね。
西川:そうですね。自宅の近所によく行ってたマンガ喫茶があるんですが、帰ってくる日に常連の人たちが集まってくれて「おかえりー」ってみんなで出迎えてくれたんですよ。それにはちょっとウルっときましたね(笑)。フランスに来てから決して楽しくなかったわけではないんですが、早く日本に帰りたいなぁ、と思っイム軍ルノー戦車(室内)てたんです。でも帰る日が迫ってくると、もっと居たいなぁ、って思うようになるんですよね。勝手なもんですが。
Morita:で、1年間滞在してみて、結局フランス語は?
西川:しゃべれませんです(笑)。周囲に日本語のできる人が多かったせいですね。前にも言いましたが、もし住まいを用意してくれるという知り合いの助けを借りていたら、ケータハムを組み立てる工場で働く予定だったんですよ。でもそこは日本語の使える環境がないですから、ちょっとはしゃべれるようになってたかもしれませんね。まぁ、でもいいんです。語学留学しにいったわけじゃないですからね。
Morita:じゃあ、これからブルーライオン時代の経験とフランス渡航の経験を活かして、バリバリ仕事せにゃいかんですね。
西川:はい。RENOのお客さま、今度ともよろしくお願いいたします!

タパス店内2659いやぁ、ほんとにネタ満載のおもしろい方でした。30代でこれほどの経験をしている人はそんなにいないんじゃないかと。特にフランスへの渡航は、なかなかできるもんじゃありません。ブログを見ている方も一度、会って彼と話してみてください。きっと楽しませてくれると思いますよ。
この後、店をしめたすずきさんと合流して、中川区高畑の南欧料理店「TAPAS」へ。小粋な小皿料理とパエリアを満喫してきました。ここでも当然、話題はクルマ。ヴィブルミノリテな人たちによるラテン車の重箱の隅を突付きまくる時パエリア2658間は、閉店時間を過ぎてもつづくのでした。

PHOTO & TEXT / Morita Eiichi

PERSONAL DATA
生年月日/1978年10月18日
出身/愛知県弥富市
車歴/スバル・レックス→フォード・フェスティバGTA→BMW316→VWジェッタ→VWカルマンギア(コンバーチブル)→ホンダ・ビート→プジョー309GTi(後期)→プジョー309GTi(前期)→スズキ・エブリィ→プジョー309GTi

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5 Responses to “【CROSS TALK】vive le minorité番外編 RENO DÉPÔTの西川くん”

  1. すずき@iMac より:

    うーん、まぁねぇ、一緒に仕事してる私も巷からするとそーとー変わってるらしいので、このくらいキャラ立ってないと、きっと、拮抗できない、即ち、無理じゃないか、ってのも、率直にありんすよ、うん。

    って私もそーとーいいかげんだし。いや、仕事はちゃんとしてるつもりですよ、させますし。(汗)

  2. morita より:

    たしかにすずきさんもキャラ立ってますよね。
    西川くんの別のベクトルでいい味だしてます(笑)。
    ひさびさに(年下で)話していてワクワクする方でしたねー。

    すずきさんはいい加減なように見えて(見えるのか!)、
    じつはかなり繊細な人だったりする、というのが僕の認識です。

    • ・・・褒めても、なーも出んっすよ。
      逆さまにして振っても鼻血くらいしか出ませんので。

      西川、いいキャラですねぇ。私にない”細かさ”があるようで、お互い私用は”すっげぇだいたい”、なので。(笑)

  3. S.B.T より:

    コチラにもコメントありがとでヤンス。。。

    ないと~氏はお目見えになりましたか?

    西川様
    はじめまして。
    S.B.T柴田と申します。
    解らないことがあればヨロシクご教授くださいませ。

    今後ともよろしくお願いいたします。

    • お世話になっとりますでヤンス。←これはそちらの方言?
      FBMではないと~さんはお見かけしましたでヤンス。

      西川はパソコン苦手らしいんでヤンス。
      伝えておきますでヤンス。

      でヤンス。

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