peignez-le tout

最後の手段、塗っちまいな!全部!いわゆる全塗装。略して全塗。

クルマ、いくら新車の時はでーらいキレイだったとしても、寄る年波には勝てません。

塗膜は傷んできます。磨くに従って塗膜は薄くなってきます。色も褪せてきます。クリアーも剥がれてきます。
いつまでもほっといても綺麗でいないのは、万物共通です。
それ相応手入れしていれば、まだしも・・・たまにでも磨くとか、コーティング的なの施す(ヤスーイ適当なのは気休めですからね。どうせやるならQuartzとか・・・)とか、しておかなければ、色は褪せてきます。赤とか黄色とか、暖色系は特に。じゃあ黒ならいいかってば、こっちはこっちでやっぱし傷んでくる。
人間みたいに自己修復機能があったって、年月経ればヘタってくるわけだし。雨晒し日晒しななだから、ねぇ・・・
手入れしていたって、磨きすぎて角地の塗膜が薄くなっちゃってる、ってのも旧いクルマだと、あります。

そんなん、洋の東西はさほど問わないので、手入れしてない(磨いてない)車は、ラテン車だろうが独逸車だろうが国産車だろうが、遅かれ早かれやってきます。(早い遅いはあるかもですが。だから町中でも国籍問わずで散々無惨なのタマーニ散見するでしょ?酷いのはあんま見ないのは、直してるか、直す価値がないからやめちゃってるだけですので。)

その度毎にその部分のみを剥がして塗って、してくのも手ですが・・・
同時多発テロというか、広範囲に及んじゃってる場合は・・・

全部塗ります。
いわゆる、全塗装。

全塗装とヒトコトで言っても、やりかたは色々あります。

  • 各々外せるものできるだけ外して、ガラスやモール等も外して、凹み傷等直して、元の塗装を剥離して、足付け(下地処理)から、気合い入れてきっちりやる。
    (F,Rのガラス脱着ってモール交換も伴うので、結構高いんデス。)
  • あまり外さずに、手っ取り早くなトコだけにして、ヤヤコシいとこはマスキングして、軽く下地触って凹み等そこそこ直すくらいで、ぺろっと塗っちゃう。
  • 下地も触らず色だけ乗ればいいから、カッコだけでいいから、保たなくてもいいから、で、ぺろっと塗ってしまう。

前者から後者に行くに従って、安くなる。とはいえ、マスキングの工数(手間)が増えるので、すっげ安くなるかってば、如何に手を抜くかで変わってくる。当然想像にたやすく、耐久性等も、その工数に概ね比例する。

そう、基本、値段と品質ってのは工数の差なんですよ。
その辺の工数の差で、仕上がりはかなり違ってきます。
いい仕事は、いい値段するものです。

また、劣化や剥がれが原因だった場合、その元の塗装をきっちり剥がして塗らないと、結果剥がれてくるとか、そりゃそうですよ、下が剥がれてくるんだから。下がひび割れて剥がれてくれば、塗った上の塗膜もついてきます。当然といえば当然、なんです。

なので、それ相応真っ当にやろうと思うと、それ相応の予算になります。

ましてや、旧車等、車内、エンジンルームまで塗るとなったら外すもの多いし。
車内塗るとなったら、椅子から内装から全外しな訳で・・・
エンジンルーム内まで塗るってきた日には、エンジン下ろして配線パイプ等撤去して塗る訳で・・・
塗って組んであれこれ、ってば、そりゃえらいこっちゃな予算になってきます。
それがレストアって呼ばれるモノで、表っ面だけペロっと塗ったのはそうは呼ばないですよ。意外とそう言ってる例見ますけどね。フルレストアと謳った日には、エンジンからミッションから足回りまで概ねやってあるべき、だと思うし。

さてさて、その辺の折り合いの付くくらいで・・・

で、いざ塗る、となると、同色(元の色と同じ色)全塗、外側のみってのが、イイ線かと。内外装の差異で興醒めせずに済む。譲って同系色かな?

(どうしても色が気にくわないとか、だったら、中から外からやってもいいですが・・・その辺手を抜くとかえって見苦しいことになるから、あんまお勧めしませんが。)

なので、基本、同色全塗(元色と同じ色で全塗装)をお勧めします。
が、どーしても色が気にくわない、という方にも、いいんじゃないですかね?お金で済むし、ないもの探すより早いし確実ですよ。


あんま写真がよくないですけど、このRENAULT 21 Turboは全塗装しました。元色のタングステンそのままで。
でも、予算の関係上、ちょっと削減の方向多かったので、仕上がりはまぁそれなり。でも、褪色しまくりなまま見苦しいまま文句言いながら我慢して乗るより全然イイ。

ちなみに、21ターボの全塗装はもう一台やってたりもします。

元色のNoir Nacre同色全塗装。予算優先でも品質はあまり落とさず、でも期間はたっぷり(予定以上)で仕上げて、最後Quartzガラスコーティングまで施した逸品。
こいだけ気合い入った全塗装は、なかなかない。大抵世知辛い話になるんだけども・・・

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このAlfa Romeo 145も全塗装しました。元が、アルファピンクを通り越してクリアーも剥がれスッゴイ悲惨な状況だった。けど、左マニュアルの145というスペックに惚れて、全塗装敢行しました。これも予算の方向を若干削減したので、それ相応な仕上がりでした。同時に勢い余って車高の方向も削減してAlfa 155のアルミ履かせてで、一通り仕上げちゃった逸品。


このFIAT Punto2 HGTも全塗しましたねぇ・・・黄色が色褪せクリア剥がれ、10円パンチ傷その他諸々で、殆ど全パネル塗らなきゃならんかったので・・・弊店在庫期間中に気長にやったので、結果予算は削減の方向を成し得ました。左ハンドル欧州仕様バンパーだからってんで愛でまくった結果、ですね。
(改めて見たら、画像は全塗前に撮ったモノデシタ。全塗後の写真は撮りそびれたラシク。でも割と写真だと綺麗に見えちゃうんよなぁ・・・という例、トイウコトデ。)

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ルーテシア2も全塗請け負ってみたり。完成後と鈑金塗装屋さんで作業中に。
褪せたり剥がれたりして文句言いながら乗るよりは、やってしまえ!って感じで、綺麗になってヨカッタね。


極東の島国に於かれましては、貴重な希少車、プジョー106グリフ5枚ドアも、全塗装しました。小さい高級車でも、旧くなると塗装は傷んできます。高級に見えなくなるので、ここで一発、喝!ばーいARBって感じなのかなぁ?

他にも、弊店で全塗装を請け負った車、まだ数台います。が、それらはかなーりパーソナライズされてますので、公開は控えさせて頂いております。

で、以下は、弊店界隈の、全塗装歴のある車たち。

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このRENAULT 4 GTL、通称ヨン様、も全塗してる。が、私共でやったわけではないですが・・・内装剥がして内側も塗ってるっぽい。相当かかったんだろうなぁ・・・
ココ
に一部出てくるルノー キャトル GTL、緑(というか、ターコイズ?)も、全塗装してます。が、これも私共の仕事じゃない。全塗装済みだった。やっぱしそれ相応に、キレイですよ。で、そのあとにキャンバストップ張替シートとドア内張張替まで敢行してある。

世間一般的にお疲れ放置中なRENAULT 4が多い中、こいだけ小綺麗になってると、まぁそれ相応の価格になっちゃいますけどねぇ。

以上は、同色全塗。元の色と一緒の色で塗る。内外の色の違いに悩まずに済む、確実な方策です。
が、色に一家言アル、拘りがアル、そういう場合は、色を換えることも、当然可能。

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このプジョー106も全塗装してます。弊店じゃないですが。元はルシファーレッドでした。褪色クリアー剥がれ著しかったので、この際だからとルージュバビロンに”色替え”。だが、同系色なのでそんな違和感なく、しかも最近の色にアップデート。なかなか見栄えマス。同系色なので、車内側とかエンジンルーム内等との色の差もさほど感じないから、イイと思います。

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このパンダさんも全塗装済。弊店の仕事じゃないですが。なんかハデな水色。元色は緑メタリック。外側だけ水色に塗ってます。色褪せたり色が気にくわないの我慢するよりは、潔く塗ってしまえ!ですなぁ。
で、どうせ塗るなら好きな色に塗ってしまえ、もアリだとは思います。このパンダのように、とりあえず外側だけでも、オコノミでですし、ご予算頂ければ、椅子から内装から取っぱずして、中からも塗るのも可能。まっと予算頂ければ、エンジン降ろしてエンジンルーム内も塗ってしまえ、もアリだと思いますよ。

という感じで、こいだけ全塗装してるクルマが並んでると、さぁだんだん、見苦しいの文句言いながら我慢してるのが恥ずかしくなってきませんか?そう、やってる好事家少なからず、なんですよ。しのごの言っててなーもせんでいるより、やった方がスッキリしますので。

ここいらで一発全塗装、どぉだい?
キレイになりますよぅ。

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