人間、誰しも二面性を持っているという(二面どころじゃない、多面性だ、という意見も否定しない)。表と裏、光と陰、純粋と不純、善と悪、美と醜、賢と愚……。それはまるでどちらか片方に偏るのを防ぐために、バランスを取るかのごとくである。どちらが本当の自分なのか? よくそんな話題が上るが当然、どちらも自分であり、どちらかだけが自分であるはずはない。二面性は魅力である。単純さから抜け出す術でもある。A面とB面、その両方があるからこそ、人間性に深みと神秘性を与え、より複雑で味わい深い存在になるのである。では、道具のひとつであるクルマはどうだろうか。